ポケモン と ノスタルジー 【通信対戦編】
ポケモンの話をしていると、
懐かしさに胸が締め付けられるむきむきです。
いらっしゃいませ('ω')ノ
このBGMとかてきめんにきますね。
心が揺さぶられます。
音が出せる環境でしたら。
良かったらBGMにどうぞ。
ポケモンとは、冒険により主人公とポケモンが助け合って
成長していく物語です。
そこにはレベルがあり、ステータスがあり明確な成長の証をその目で見ることが出来ます。
共に歩んだポケモンは、正に親友となるでしょう。
特に、最初に選ぶことの出来る3匹の内の1匹なんて、確実に最強ポケモンへと育てるべく常にチームの先頭にいたはずです。
少なくともむきむきは、他のポケモンよりつねにレベルが10以上高かったです。
思い入れが半端じありません。
むきむきの最初のポケモンはフシギダネでした。
緑のカエルにつぼみが寄生した感じの奴ですね。
このフシギダネと共に草むらから飛び出したコラッタを体当たりで殺し
調子に乗っているライバルをメッタメタにして
イシツブテとイワークとかいうカモを操るジムリーダをコテンパンにして、ジムバッチを手に入れたりしていました。
むきむきは主人公であり、物語の通りに歩めば負けなし敵なしだったのです。
そんな、俺つえー物語の主人公むきむきとフシギダネの世界は
フシギダネが→フシギソウ→フシギバナに進化する頃
ある日突然ガラッと変わりました。
友達のS君が通信ケーブルを購入したのです。
当時の携帯ゲームには、無線通信なんていう小洒落た機能は無く
ゲーム機で友達と遊ぶためには
通信ケーブルと呼ばれるゲーム機を繋ぐコードが必要でした。
通信環境の出現で、世界は無慈悲なものとなりました。
閉ざされた世界で最強だった主人公むきむきと、その親友フシギバナは、
一般のポケモントレーナーと、スターミーの冷凍ビームに瞬殺される鈍重なヤツに成り下がってしまったのです。
新しい世界は、強い奴が偉いというルールでした。
だからむきむきも、偉くなりたくてガムシャラにポケモンを育て始めたのです。
レベルアップは当たり前で、見た目や使っていた長さではなく、
バトルでの有用性でポケモンを選ぶようになりました。
伝説のポケモンに始まり、強いと言われるポケモンがどんどんチームに加わっていきます。
そして、決して最強とは言い難い弱点だらけのフシギバナは、
ある時パーティーから外れてしまったのです。
フシギバナはもう、親友では無く愛着はあるけれど
使わないポケモンの一匹となり
預けられて、ボックスの中に眠ることとなったのです。
変わりにむきむきは、強さを手に入れていました。
愛用ポケモンはフリーザーです。
伝説の鳥ポケモンで、上記の寒そうな奴ですね。
フリーザーをエースに据えることにより、高確率で勝利を手にすることが出来るようになっていったのです。
幼少の頃の友達の輪は、世界中と同じ意味を持ちます。
友達との対戦で得た勝利は、四天王をいくら倒しても手に入らないエクスタシーを感じることが出来ました。
ライバル(笑)も
その後も対戦環境はどんどん激化していきます。
そしてついには、バグ技なるものが流行り始めました。
バグ技とは、ゲームのシステムの穴をつき、
本来起こりえないことをおこすテクニックのことを言います。
そんなゲームから外れた無法の世界に突入したのです。
そんなバグ技の一つに、ポケモン増殖というものがあります。
通信ケーブルを使ってポケモンを交換することが出来るのですが
データが移動している瞬間にゲームの電源を落とせば
二つのカセットに全く同じポケモンが存在しているという
力技過ぎてミユツーも逆襲を忘れておののく、神をも恐れぬバグ技です。
ここで力を持つ奴はだれか?
通信ケーブルの所有者です。
そう、むきむきの世界を変えたS君です。
彼は、俺の通信ケーブルを使うんだったら、
フリーザーを俺に増やして寄越せよと言ってきました。
最初に手に入る3匹も揃えたいから、ついでにフシギバナもなと。
もちろん、通信ケーブルを持たないむきむきは従うしかありません。
渋々ながら、権力に屈してレベル99に達していたフリーザーとレベル70ほどのフシギバナにバグ技を使います。
まずはフシギバナから。
向こうから送られてくるのはアーボとかです。
ポケモン交換画面が始まって、交換の途中に電源を切って・・・・
・・・あれ?
電源を付けなおすと、なぜかオーキド博士が出てきます。
いや、あれ?
あれええええええ!?
ここでお分かりの方、その通りです。
ポケモンをプレイしたことの無い方に説明すると、
オーキド博士は、ゲームを始めて一番最初のみ、はじめまして!と挨拶してくれます。
つまりは、データが破損して初期状態になってしまっていたのです。
ポケモン増殖のバグ技はデータ破損の危険がある行いだったのですが、
幼少の頃のむきむきは知らずに使ってしまい、
見事に最悪の結果が直撃してしまったのです。
しかもデータが失われたのはむきむきの方だけでした。
送ったフシギバナも勿論ロストです。
永久に失われてしまいました。
その後の記憶は、余り鮮明ではありません、
多分ショックすぎて記憶が少々失われているのでしょう。
S君と喧嘩した気もしますし、そのままお家に帰っただけかもしれません。
残った記憶は、後悔と、悲しさ、あとは・・・虚無感ですかね。
感情的な所だけはありありと残っています。
こうして、むきむき少年の歩む
初めてのポケモントレーナーの旅は終わりを告げました。
なんだか、今にして思うと
フシギバナが行きたくないと言っていたような気がします。
誰かのもとに行く位なら、消えてむきむきの記憶に残る道を選んだのかもしれません。
少なくとも、今一番思い出深いポケモンはと聞かれると、フシギバナだと答えるでしょう。
そしてこれからもフシギバナは、むきむきの思い出として残りつづけるでしょう。
ありがとう僕の最初のポケモンフシギバナ、楽しかったよ。
・・・とまあ。
こんな話を、いつか会うであろう
26歳という年齢で亡くなったS君に
あの世でしてみようと思います。
久しぶりに会うと照れ臭いだろうから、笑顔で話すのを手伝ってねフシギバナ・・・。
本日はここまでです。
ご覧いただき有難うございます。またのお越しをお待ちしております。
さよなら、さよなら、さよなら('ω')ノ