シンガポール在住の 日本人スーパーギャンブラー(仮) 【人生で出逢った数奇な人たち】
使えるお金全部をルーレットの赤に掛けた瞬間に
極度のプレッシャーで漏らしそうになったむきむきです。
いらっしゃいませ('ω')ノ
シンガポールに旅行に行った時に
旅は楽しまなくてはと思いまして
普段の僕では絶対にしないレベルのかけ事をして遊びました。
カジノで1回2万円分のチップを賭けて回したりとかですね。
3タワー分のチップが一瞬で倍か、ゼロかに変わるんです。
今でもドキドキが忘れられません。
正直な話し、アレは麻薬です。
脳から変な汁がドバドバ出ますよ。
まあ、勝ったり負けたりを繰り返して
気が付けば負け越していたので
有り金の2万を賭ける大勝負に出た訳ですね。
見事に2分の1を引けて、たっぷりのチップを手に入れました。
平静を装いつつも、涙が出るほど嬉しかったです。
となりの外人さんが拍手してくれました。
せんきゅー( ゚Д゚)
まあ、合計の勝ちは3000円と微々たるものですが
勝ち越したという事実が嬉しいのです。
無料で飲めるカフェオレも、驚くほど美味しかったですしね。
己との闘いに勝ってホクホクしながら
一緒に旅をしていた友達の所に行くと3万円負けていました。
しかし友人は諦めずルーレットに賭け続けます。
完全にドツボへとハマっていますね。
そこへ、伝説はやってきたのです。
彼は、おもむろに僕らの横に座ると
適当に束ねたシンガポールドルを
ディーラーさん(カジノのスタッフ、今回はルーレットを回す人)に渡します。
すぐにチップに換えてくれるんですね。
渡しながら、僕たちに話しかけてきました。
『どーも、楽しんでるかい?』
おおっと、いきなりの日本語です。
それもそのはず、その人はバリバリの日本人さんでした。
ただ、目先のきく人で早くからシンガポールに渡って
仕事をしているそうです。
見た目は、サンドウィッチマンの金髪の方を想像していただければ
9割がた合っているでしょう。
僕らと話しながら、そのサンドウィッチマンは
バンバンとお金を賭けていきます。
しかもぼろ負けです。
すでにもう、日本円にして10万円位は失ってるんじゃないでしょうか?
彼は、苦笑いをしながら
席から立ちました。
『君ら今暇かい?』
そして、怪しげな言葉を投げかけてきました。
正直な話し、僕たちはそのサンドウィッチマンを
かなり訝しんでいました。
急に現れたし、見た目が胡散臭いし、金使い荒いし・・・
もう、間違いなく詐欺師だろうと思っていたんですよね。
ですが提案は、暇なら一緒に上の階へ上がろうというものでした。
上の階とは何か?
シンガポールカジノの上の階とはVIPルームのことなのです。
僕たちのような旅行者は、少額のチップを使ってかけ事をします。
数百円~で1枚借りれるわけですね。
しかし、VIPルームは2500円~で1枚借りるのです。
というかそもそも、一般人はVIPルームに入ることも叶わず
超高額をカジノで使う人間し作れないカードの提示があって
初めて入室を許可されるのです。
サンドウィッチマンが入り口で提示ていたカードはプラチナ色に輝いていました。
僕たちもサンドウィッチマンのお付きとして
中に潜入することが出来たのです。
中の人たちは上品には見えました。
でも思ったよりもふつう・・・・!?
なんだと!?
2500円のチップがタワーになってやがる( ゚Д゚)!!
僕がちびりそうになった2万超えの賭けが
最低限と言わんばかりの摩天楼が立ち並んでいるのです。
うおおおおおVIP!!!
そんな中をサンドウィッチマンは平然と見て回っていました。
そして、何かを感じたようで一つのルーレット台を凝視し始めました。
その台では、先にアジア系の若い女性がドレス姿で座っていたのですが
その方に英語で親し気に話しかけます。
一通り話し終えた所で、サンドウィッチマンはむきむきに
2500円のチップを一枚貸してくれと言ってきました。
勝っても負けても、2500円をすぐ返すからと。
・・・まあ、VIPルームに入れてもらっていますし、
帰って来なかったとしても入場料だと思えば安いものです。
二つ返事で、チップをお貸ししました。
むきむきがお貸ししたチップはディーラーさんが
玉を投入した後、16のマスに置かれました。
からんー・・からん・・からんーー。
ーーーーーじゅーー16にきた!?
え!?マジか!!本当に一発で当ておったぞこのサンドウィッチマン!!
配当は36倍ですよ!?ええっと・・・9万円!?
むきむきの不信感は杞憂に終わり、2500円は速攻で帰ってきました。
いやーいいもの見れたなーとか思っていたのですが
サンドウィッチマンの快進撃はここからだったのです。
回しに回し、当てに当て、時には外しさらに当て・・・・
気が付いたら、むきむきの貸した2500円のチップは63万円にまで
膨れ上がっていました。
友人と一緒に、驚愕のるつぼですよ。
もうスゲーとヤベーくらいしか考えられませんね。
正直な話し、横のドレスの女性とか目に入りませんでした。
顔すら覚えていませんもん。
サンドウィッチマンが僕らの英雄です。
だって2500円が63万円ですよ?
アメージング甚だしいじゃないですか!!
しかしそれでもサンドウィッチマンは平然としていました。
どうして、そこまで冷静なのか聞くと
笑顔でこう答えました。
『最近で2億位は勝ったり負けたりしているからね』
2億円!?
え、ソレ何て宝くじ??
『あ、でも勝ちは2、3千万位だよ』
カイジの世界!今ここに在り!!
二人して褒めまくっていると、サンドウィッチマンは
今日は勝った額ではなく勝ち方が楽しかったと笑っていました。
楽しい時間はあっという間です。
僕たちは旅行者なので、時間が限られていますからね。
ホテルに帰る時間がやってまいりました。
そのことを告げるとサンドウィッチマンは
1枚の紙幣を僕たちに差し出しました。
100シンガポールドルです。
お陰様で勝てたからご祝儀だそうです。美味いもんでも食べろとのこと。
でも、さすがに受け取れません。
受け取りを渋ったのですけどサンドウィッチマンも
がんとして譲りません。
それではと、この紙幣は額縁に入れてお守りとして家に飾ると
伝えて受け取ることにしました。
するとサンドウィッチマンは笑いながら
あげたのだから好きにすると良いと言いました。
・・・なんだかもう、今まで疑ってごめんサンドウィッチマン!!
そして、僕たちとサンドウィッチマンはラインの交換をして別れました。
興奮冷めやらない感じで、バスの中でも友達と話しをしてると
ラインが飛んできました。
『今はブラックジャックをしてまーす』
とのこと。
成果はどうですかー?と聞くと。
『今は86万円でーす』
だそうです。
・・・
・・・・
・・・・・どんだけーーーーーーーー!?
貰った100シンガポールドルです。
ごめんなさい。まだ額縁には入れていません(*´Д`)また入れます。
本日はここまでです。
ご覧いただき有難うございます。またのお越しをお待ちしております。
さよなら、さよなら、さよなら('ω')ノ